OUR ACTIVITIES調査・研究活動

調査・研究活動

「つくば環境フォーラム」では、筑波山及び茨城県南の自然環境を保全して豊かな環境と山麓の文化を未来へ引き渡すことを目的にさまざまな活動を展開しています。そのためには基礎的な各種の調査や研究は極めて大切であるという考えのもとに、会独自でまたは外部からの委託で以下の調査を実施してきました。

これまでの調査活動

・つくば市内の自然文化財基礎調査(巨樹等調査、H27~31)つくば市委託事業

・筑波山生活環境保全林の植生および現況調査(H22年度)つくば市委託事業
  つくば市市有林の現況と植生を調査し、今後の活用を検討

・大曽根地区水路生物調査

・大曽根地区の水路の生物調査とメダカ保全へ向けての提案(H19、20年度)つくば市委託事業

・筑波山ブナ毎木調査
  筑波山南面のブナの毎木を各種計測、位置登録
  (H20、21、22年度) 茨城県自然博物館・(独)森林総合研究所委託事業

・筑波山1ha区樹木植生調査 筑波山南面のモニタリングサイトの樹木を調査
  (H19・20年度、H25年度、H30年度)(独)森林総合研究所委託事業

・市民参加型自然環境調査
  市民調査員養成と牛久内の自然環境調査(H15〜16年度 牛久市委託事業)

・筑波山ブナ林調査
  ブナの開花・結実調査(H24年度〜)

・筑波山麓地域資源調査
  地域活性化に向けた調査・ワークショップ開催(H17年度 つくば市委託事業)
  カタクリの開花状況調査
  ホシザキユキノシタの現況調査

・筑波山麓自然環境調査
  筑波ふれあいの里周辺地域において植物相・昆虫相ならびに季節変化を調査(H14年度 つくば市委託事業)

・里山の生きもの調査
  カエルを指標とした谷津田環境
  ホタルの生息状況調査
  蝶類を指標とした雑木林の環境調査
  オオムラサキの越冬幼虫調査

・里山の植生調査
  茨城県南地域の雑木林の植生調査

調査による成果

【筑波山のブナ毎木調査】
筑波山のブナは、自然分布の南限に近く、たいへん貴重ですが、近年、地球温暖化に伴う衰退が懸念されています。つくば環境フォーラムは、茨城県自然博物館と共に、平成20年度から3年間をかけて、筑波山の標高550m以上全域のすべてのブナとイヌブナについて、生育位置や大きさ、健康度などを記録しました。また、今後のモニタリングにために、樹木ごとにIDタグを取り付けました。いわば、筑波山のブナの戸籍台帳づくりです。3年間で7,302個体のブナと1,667個体のイヌブナ合計8,969個体を調査しました。茨城県自然博物館にその成果が展示されています。

【つくば市筑波山生活環境保全林調査】
つくば市が筑波山麓に所有する約50haの市有林について現況を調査し、保全と活用の提案を行いました。調査の成果をもとにガイドマップ「筑波山四季の道」の制作も担当しました。歩道が整備され、森林ボランティアによる下草刈りや植樹活動も行われています。筑波山梅林にある「筑波山おもてなし館」でガイドマップは入手でき、散策に活用されています。

【水路生物調査】
つくば市北部の土水路には、絶滅危惧種のメダカをはじめたくさんの貴重な生物が生息しています。水路改修工事の計画に際して、つくば市土地改良課の依頼により、大曽根地区の水路について、現状や生物相、地域全体の環境等を調査し、生きものの保全策を提案しました。提案によって、メダカが棲める勾配や水路内への植生枡の設置などが実現しました。工事後の追跡調査が望まれます。

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